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「ラジオ」が登場する小説



ひっそりとした孤独なラジオブースから、世界へ向けて言葉を送り続ける「ラジオ」が持つ不思議な魅力が作家の想像力をも刺激するのか、ラジオは多くの小説に、舞台装置や小道具として登場します。また、現実のラジオ放送がきっかけで生まれた作品も数多く存在します。

『風の歌を聴け』

『風の歌を聴け』

(村上春樹著/講談社)

ベストセラー作家で、ノーベル文学賞の候補にもなった村上春樹が1979年に発表した処女小説です。作品は、執筆当時の村上と同じ29歳の主人公「僕」が、自分が21歳のときの1970年8月8日から26日までの、18日間の物語を記す、という形で進行します。物語の舞台は、「僕」の故郷である港町です。東京の大学に通う「僕」が夏休みに帰省し、そこで、古くからの友人である「鼠」や、レコード屋で働く「小指のない女の子」とともに過ごした短い休暇を、ハードボイルド風の乾燥した文体で描きます。物語の本筋とはほとんどかかわりませんが、この作品では、随所に登場する架空のラジオ局NEBラジオのDJが重要な役割を果たします。彼がパーソナリティーを務める電話リクエスト番組「ポップス・テレフォン・リクエスト」は、村上が青春時代を過ごした神戸で聴いていた、ラジオ関西の番組がモデルと言われています。

『ミサキラヂオ』

『ミサキラヂオ』

(瀬川深著/早川書房)

2007年、『チューバうたうmit Tuba』(筑摩書房著)で太宰治賞を受けた小説家・瀬川深さんによるSF小説です。舞台は、近未来の冴えない港町にオープンしたコミュニティFM局『ミサキラヂオ』です。なぜか電波が届く時間が、過去や未来にずれてしまう不思議なラジオ局と、土産物店主にして作家、観光市場販売員にしてDJ、実業家にして演歌作詞家、詩人の農業青年、天才音楽家の引きこもり女性、ヘビーリスナーの高校生など、ラジオ局を取り囲む人々の姿を描いた、ちょっと変わった群像劇です。

『深夜放送のハプニング』

(眉村卓著/角川書店)

泉鏡花文学賞や星雲賞を受けているSF作家・眉村卓さんが、ラジオの深夜放送をテーマに書いた小説で、「過去のないリクエストカード」「夜はだれのもの!?」「呪いの面」の3つの短編で構成されています。イラストレーターとして活躍するかたわら、架空のラジオ局・ラジオ昭和の深夜放送番組『ミッドナイト・ジャンプ』のラジオDJを務める主人公・島浦紀久夫が、「ぼくがだれだか、教えて下さい」と書かれた奇妙なリクエストカードを受け取り、それを放送で紹介したことから巻き込まれてしまう奇妙な事件を描いています。作品が書かれたのは1977年であり、ラジオの深夜放送が若者を中心に熱狂的に受け入れられてきた黄金時代の空気感も、本作の魅力です。

『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』

(ポール・オースター著/新潮社)

アメリカを代表する小説家ポール・オースターが、ラジオ番組を通じて集めた、「普通のアメリカ人の、普通の話」を集めた180の実話です。思わず爆笑してしまうようなヘマや、胸を締め付けられるような偶然のできごと、危うく死にかけた体験、奇跡のような出会いなどが記されています。様々な人種や背景を持った人間が集まり、ますます混沌としつつある「アメリカ」の実像が、市井の人々の口から語られる「実話」によって浮き彫りになります。この企画の発起人であり、人々の物語を編集した小説家ポール・オースターは、このノンフィクションを「アメリカが物語るのが聞こえる」と評しました。