ラジオ局情報
TBSラジオが運営する「らじこん」とは
TBSラジオでは、かつて音声コンテンツのポータルサイト「らじこん」を運営していました。ここではらじこんについて説明します。
らじこんの概要について
らじこんでは、TBSラジオ系列の番組だけではなく、ラジオ日本など他局の番組も配信していました。配信番組は、無料の番組と有料の番組の2種類。らじこんの特徴は、ダウンロード配信にあります。ダウンロードした番組は3回までCDなどにコピーが可能で、ポータブル機器への転送は10回まで可能であったことが特徴です。このサービスによって、常時インターネット回線に接続していなくてもラジオ番組を自由に楽しむことができていました。また、潜在的なニーズとして存在していた「ラジオは録音して移動中に聞きたい」という聴取者の気持ちを満たすことができていたのです。
らじこんの課金について
らじこんの有料番組の課金方式はカード決済でしたが、若年層向けの番組などについては、Web Moneyで購入ができるように配慮されたこともあります。また決済時に名前や電話番号、メールアドレスのみを入力し、煩雑な会員登録手続きをなくすなど、利用者の利便性をよく考慮されていました。
らじこんが番組を販売するにあたって考慮している点について
ラジオ番組は無料で聞けるという世間の常識に対抗するかのように、らじこんでは一部の配信番組が有料でした。有料にするにあたって、らじこんでは以下の点を考慮されてました。
- 続きが気になる番組作り
- ひとつの番組を単発で買ってもらっただけでは収益はなかなか上がりません。テレビの連続ドラマのように、続きが気になる放送内容にするべく、らじこんは工夫を凝らしました。
- 総花的な番組作りにしない
- 不特定多数の人が無料で聞く番組とは違い、「この番組のこの出演者が好きだから」といったような理由で番組が買われていました。したがって、不特定多数の人を対象に番組を作るというよりも、一部の熱心なファンに向けて番組を作ることも視野に入れていたようです。
- 制作の裏話も入れる
- らじこんは、番組の配信サイズ(収録時間)に関する制約がほぼないのが特徴。したがって、電波を通じて収録番組をオンエアするときのように時間にこだわって制作する必要がありませんでした。「今回は4本録りの3本目だから、さすがに疲れてきました」などのように、出演者が番組の制作裏話を織り交ぜることも可能だったのです。
らじこんと各種権利について
番組内に音楽が流れている場合、日本音楽著作権協会などとらじこんにおいて著作権の処理問題が発生しますが、この問題についてはきちんと協議されていました。また、番組の再利用にあたって出演者にいくら支払うのかについても協議されており、らじこんに番組を配信するかどうかは、番組プロデューサーの胸ひとつでした。大型スポーツ番組のように利権が複雑な番組でもない限り、どんな番組であっても各種権利が問題になることなく配信できたのです。